一人ひとりに合わせた全身の鍼灸(しんきゅう)治療 tailor made full body acupuncture & moxa
はりきゅうにいらっしゃる目的はもちろんお悩みの症状がなくなる事だと思いますが、東洋医学ではとくに遺伝や生活環境、精神的なプレッシャーが心身全体に与える体質的な影響、それによって起こりやすい病を総合的に研究しており、体全体をみていくことを重要視しています。
たとえば不妊症などは冷え性の方が多いなどのイメージやおおまかな傾向はありますが、全員が同じではありません。同じ病名、同じお悩みであっても、原因は人それぞれなので、体質や体の状態は人によって千差万別です。
体調全般をチェックしていくと、不調の原因によってどうしてお悩みの個所に症状が出ているかがわかります。
同じ病名の方に決まった同じ治療をしたり、局所だけに沢山針を刺したりお灸をするのではありません。
ひとりひとりにあわせた体全体に働きかけるツボ、局所の症状にフォーカスするツボ両方からのアプローチが、一番早く、かつ根本的な回復につながると考えています。
「未病治」鍼灸をライフスタイルに
脈を診て全身を治療する三方堂の治療スタイル
東洋医学の基本のひとつ、脈をみてからだを知る。
お薬や運動など、必要な刺激には体力によってかなりの個人差があります。同じ人でも体調や気分によっても変わって来ます。
鍼灸もその時の体調に応じたちょうどいい刺激の量でしっかり施術するのが鍼灸師の個性と腕の見せ所だと思うのですが、針の本数、針の深さ(大体浅めですが)、お灸の熱量を決める指針のひとつとして、脈診をします。
両手の手首の動脈の強さ、早さ、柔らかさを見て東洋医学的な「証」を決めます。体が冷えたり弱っている時は脈が弱く、痛みやストレスが強い時は脈が硬くなります。体調不良の原因は脈に出るので、それに合わせてツボを見つけながら全身の施術しています。
治療にかかる時間はだいたい30分ほどですが、治療のはじめに脈を見て、施術をしながら何度か脈を見て、はりとお灸が効いているか確認しながら変化を見ています。脈が安定してくれば体の調子も整ってきたという合図なので、施術が効いているかの目安にもなります。
施術時間が長くガンガンやってもらったほうがよくやってもらったような気がして満足感がありますが、あとでだるくなったり逆に具合が悪くなったりすることもあります。逆に少なすぎる刺激では効き目がありません。今日の脈の強さはどうかを指標に、前回の鍼灸の後経過はどうだったかも確認しながら刺激量をアジャストしつつというスタイルで50年やって来ました。
体調は毎日変わるもの。治療も毎回微調整しています。
細い
三方堂では3~5cmくらいの長さのものを使用しています。直径が0.12mm、髪の毛と同じくらいの太さのステンレス製を使っています。いわゆる中国鍼、中韓や欧米で主流になっているスタイルでは,もう少し太いものを深めに刺して使うことが多いのですが、繊細で優しく心地よい鍼灸を目指しているため、なるべく細く、柔らかいものをわずかに刺入するスタイルで心地よい施術にまとめています。細くて柔らかい鍼灸の針は血管や神経には刺さりませんが、あざになりやすい方はたまに血が滲んだり、内出血になったりすることがあります。
はりは使い捨て
三方堂で現在鍼灸治療に使用する針は、、すべて一本ずつ個別包装の使い捨てのはりです。
使用後の針は医療廃棄物として廃棄処理しています。
Currently all the needles I use here are disposable.